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ジェネリクス医薬品 [医療のこと]

ジェネリクス医薬品について、私自身も誤解をしていました。先発品に比べて安くって効果が一緒だって・・・。でもどうやら違うみたいです。

最近は初めてその病院や薬局にかかるときに必ず問診票に「ジェネリクス医薬品を使ってもいいか」という質問事項があります。

ジェネリクス医薬品とは、先発医薬品のパテントなどの期間が過ぎて、その主成分(有効成分)が他の製薬会社がノーパテントで使うことが出来るようになった特許切れの医薬品のことです。

テレビや新聞でもジェネリクス医薬品の良い面ばかりを宣伝していますが、実はジェネリクス医薬品(ジェネリクス=一般的なという意味)って先発品とまったく同等ではないということはあまり知られていません。

先発品とジェネリクス品の一番の違いは、主成分のパテントが切れて、その部分の使用が可能になったということで、製法特許(添加物)や製造特許(剤形)のパテントが切れているわけではありません。なのでジェネリクス品はまったく先発品と同等ではないということです。

眼科の先生が、点眼薬のジェネリクス品は防腐剤などの添加物が先発品と違うことがあり、アレルギーなどの心配があるので使わない、って言ってました。

その他の薬でも添加物の種類や剤形(粉状、錠剤、カプセル剤)によって、薬の溶解速度や有効成分への影響が異なってくるので、ジェネリクス品は先発品とは効き方も異なって当然なのです。

びっくりしたのが、あるメーカーのあるジェネリクス品は、この有効成分の構造式が微妙に違う物が使われているそうです。何故微妙に有効成分の違う物を使うのか、その理由は分かりませんが、有効成分が違うというのでは、これはまったく別な薬と思うのですが・・・

そんな薬が何故、ジェネリクス品として認可されたのか・・・私には理解できません。

ある外科の先生は痛み止めのジェネリクス品で全然効かないのもある、って言ってました。

もちろん先発品よりもよく効くジェネリクス品もあるそうですが・・・

その他にもジェネリクス医薬品の問題点を上げてみると

1.ジェネリクス医薬品のチェック項目は安定性、同等性等のみなので、副作用のチェックが漏れる可能性がある(目薬の添加物のことだと思います)。

2.ジェネリクス医薬品は多くのメーカーで作られているため、新薬と比べて製法がメーカーごとに違っていて、効用にばらつきがある。 

3.先発品の効能格差は+5%~-5%の範囲であるが、ジェネリクス品は+20%~-20%の範囲であり、同じ先発品のジェネリクスでも最大40%も効能に差がある。

4.薬局ごとに取り扱っているジェネリクス品は違うので、同じ先発品のジェネリクス品でも薬局によって違うメーカーの違うジェネリクス品を扱っている。

こう見ると結構、ジェネリクス医薬品って問題が多いように思います。

では何故、ジェネリクス医薬品の良いところばかり国もマスコミをPRしているのでしょうか・・・

答えは年々伸び続ける医療費に原因があります。

今現在の国民医療費は大体30兆円超、33兆円くらいでしょうか・・・

それでもいろいろな制度の変更や国民の努力の甲斐があって、医療費の伸びは一時よりも鈍くなっています

厚労省はジェネリクス医薬品の割合を30%に引き上げる目標を掲げて、ジェネリクス医薬品の使用を推進しています。このため薬局に対しても病院に対しても様々な圧力をかけています。先日、薬局でお薬を貰うときに「お薬手帖の所持が義務付けられました」って言われて「はあ・・・」って思いましたけど・・・。

これも情報提供料とか指導料とかいう名目で薬局にお金が落ちる仕組みになっているみたいです。そしてジェネリクス医薬品の推進に協力している薬局とそうでない薬局には補助金に格差をつけているみたいです。薬局も経営のことを考えたらジェネリクス品を勧めるのは当然・・・

ここには患者さんの利益よりも厚労省や薬局の都合が優先されているような気がします。

それより私が疑問に思うのは、そもそも国民医療費の削減って本当に必要なの?ってこと・・・

日本は少子高齢化社会で高齢者の割合が多い国です。高齢者が多ければ医療費が増えるのも当たり前・・・少子化対策をしっかりしない国の責任でなないでしょうか?

かつて日本の経済を支えていた製造業も衰退していく中で、医療、福祉の分野って、日本における数少ない成長産業の一つではないんでしょうか?

それなのに国民の社会保障にかかる費用は医療も年金も介護も減らすことばかりして・・・

一方では野田内閣になって外国に貢いだお金っていくらか知ってますか?1ドル=80円で計算して、なんと31兆1103億円もあるんですよ・・・

ジェネリクス医薬品を目標の30%に推進しても、医療費抑制の効果は5000億円しかありません。

それに比べて外国に貢いだお金は桁が違いますよね。実質アメリカの銀行のようなIMFに5兆円近くもお金を出して、円高是正の名目で為替介入して、全く効果なく、これも実質アメリカにタダであげちゃった為替介入の費用が14兆円超・・・。

国民の健康と命、生活に直結する医療や福祉に関する費用を、そもそも減らす必要なんてあるんでしょうか?

震災復興の費用も、被災地復興以外の物に平気で使って、なんで関係ない地域の税務署の庁舎建て替えに使うのか?意味不明です。

こんな好き勝手に税金を使われて、必要な物には削ろうとする国のやり方に怒りを覚えるのは私だけでしょうかね・・・


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無名 戦士

もえちゃん(*^o^*)
お早う御座います。
この記事の問題点を一緒に語るにはそれぞれ大きな問題なので、今日はジェネリックに絞ってコメントします。(それと悪い頭も絞って)

ジェネリックス医薬品については、ご指摘も含め確かに問題点があるようですね。

例えばファイザーの高脂血症剤リピトールは、去年の11月に米国でジェネリックが登場して、今年の第1四半期の売上げは9.9億ドル減少して14.0億ドルになって今年度中にリピトールだけで40億ドルが消えるみたい。米国では6月時点で、ブランド品(月30錠が約180ドル)の9%程度の価格(月約16ドル)でジェネリックが登場しています。
特に今年のこの超大型品のパテント・クリフの影響は日本の薬品メーカーを含め各社抱えています。

ブランドメーカーは新製品がなければ売上を伸ばせないから、今後の減収傾向が明らかになっても、世界的な大手はR&D費を増やしているメーカーが多い。
だいたい売上げの15~20%がR&D費に使われているようです。

売上げとR&D費のコストと時間を考えるとメーカーはなかなかパテントを手放さない。(企業エゴこれが問題ですね)当たれば莫大な収益になるから。また日本はドラッグ・ラグの問題もありましたね。

効能、効果の面で考えると例えばブランド品でも
インフルエンザやその他のワクチンにチメロサールかフェノキシエタノールというどちらかの保存剤が含まれていると聞いてますが、薬は副作用があって当たり前だからジェネリックだけリスクがあると指摘するのはどうかと、性差、年齢差、人種差もあるし…。
今年の7月と2、3日前にも日本脳炎の予防接種で脳症起こしたお子さんいましたね。そう言えば日本はポリオの不活化の問題もありました。


日本国内ではなく海外に眼を向ければ、資本も技術力もない途上国の企業や消費者に取って安価なジェネリックは有難い医薬品かと…。

長々と書いてみましたが、つまり、ジェネリックス医薬品もそれほど悪くはないかと…。と、この三行で良かったみたいです。(゜Д゜;;)
事後承諾なんですが、
HNでは味気無いので彼氏だから、もえちゃんって呼んでもいいですか?
(*^o^*)
ではまた、

失礼します。


by 無名 戦士 (2012-10-19 06:43) 

Kim

10mg飲んでいたとして、ジェネリックに変えたら効かないから20mgに増えたって話も聞きます。薬価はそれでも安かったりするんですが。

病院でも出来るだけ薬価差益(つまりはもうかる)の高いジェネリックを探して、、、、みたいな事をしています。

頻繁に薬の名前が変わると事故の元でもあります。ロキソニンのジェネリックはたくさんあって、ロキソマリンとかなら、「ろきそ」の3文字検索でヒットするから良いんですが、ケンタンとかロブなんてのは、これロキソニンのジェネリックなんだ〜と覚えるまで大変です。

by Kim (2012-10-19 09:27) 

医学生女子

無名戦士さん

ジェネリクス品の全てを批判する気はないんですけどね。

まずは患者さんの利益になるように…

国の意図的な誘導の元に間違った情報に流されるのはどうなのかな~って思ってます。


by 医学生女子 (2012-10-19 18:16) 

医学生女子

先生、こんばんは

2倍量に増やしても薬価は安い物もあるんですか?

薬価以外の部分もあるので、単純に比較できませんが、この前外科の先生に聞いたのは、ジェネリクス品に替えても、患者さんの負担は、患者さんが思ってるほど安くはならない、って言ってました。
もちろん病気や薬の種類にもよるんでしょうけどね。

話は逸れますが、私は漢方薬を保険適用外にしようとする動きが何年かおきにわき出して、ホントに適用外になったら困るな、って思います。

というのも私も漢方のお世話になっていて、十全大補湯はずっと飲んでいる漢方です。
私はちょっと身体が弱いところがあって、貧血気味なんです…

先生もよく使われている漢方があるんじゃないですか。

結局、薬価の引き下げって国の国民の切り捨て政策の一端なのかな、って思います。

だって外国にあげちゃうお金が山ほどあるんですから…


by 医学生女子 (2012-10-19 18:28) 

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